ラナ・デル・レイがメテオール・フェスティバル(イスラエル)出演をキャンセル!

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9月6日から8日にかけてイスラエルで開催予定のメテオール・フェスティバルの目玉ゲストとして予定されていたシンガーソングライターのラナ・デル・レイが、「イスラエルとパレスチナ双方のファンの前で公演できるときまで」公演をキャンセルすることをツイッターで発表しました

この間、同イベントの出演予定アーティストらに対して、パレスチナの19の文化団体が連名で出演ボイコットを呼びかけており、「イスラエルの学術・文化ボイコットを求めるパレスチナ・キャンペーン」によると、これまでに8名15名以上(9月2日現在)のアーティストが出演中止を表明したことになります。

呼びかけによると、イスラエルがパレスチナ人アーティストを逮捕したり、文化イベントの開催を禁止したりしている中、イベント主催者は、今回のフェスティバルについて「オルタナティブな現実を創造する」ものだと述べています。これに対して、パレスチナ人たちは、南アフリカに対する反アパルトヘイト運動の例に倣い、イスラエルの犯罪を隠蔽する芸術イベントへの参加をキャンセルすることを求めています。

また、イスラエル北部のフェスティバル会場周辺には1948年のイスラエル建国時に破壊されたパレスチナ人の村の跡がいくつも残されているとのことです。主催者が言う「オルタナティブな現実」の創造とは、まさに70年にわたり民族浄化を進めてきたシオニズムそのものだといえます。

同フェスティバルの参加者リストには、7月に20年ぶりのオリジナル楽曲を発表したばかりのパーカッショニスト / 作曲家である高田みどりの名前もあります。彼女の音楽に対する真摯な前衛的姿勢が、アパルトヘイト国家の広報外交に利用されることを拒否する感性をも持ち合わせていることを強く期待したいと思います。高田みどりさんには、BDS japan 準備会として、以下のメッセージを8月29日に送らせてもらっています。


高田みどり様

突然のお便りをお許しください。私たちは、パレスチナで続く民族浄化を憂い、同地におけるイスラエルの占領・アパルトヘイト政策の終結をもとめて活動している市民です。

高田さんが、来月にテルアビブで予定されているメテオール・フェスティバルに参加される予定ということを、公正な平和のために活動しているパレスチナとイスラエルの友人たちから聞きました。私たちは、このイベントへの不参加をアーティストらに呼び掛けているパレスチナイスラエルの双方の市民の声に賛同し、出演をキャンセルされることを要請させていただきます。

高田さんは、世界各国で活動をされているので、イスラエルで演奏をするということが、他の国での公演活動とは異なる政治的意味を持つということをある程度ご理解されているのではないかと思います。この間、イスラエルは、3月末からガザで続くデモに対する攻撃で、170人以上の非武装のパレスチナ人を殺害しています。イスラエルの問題はパレスチナ被占領地だけにとどまりません。先月イスラエル国会が可決した「ユダヤ人国家法」は、多数派の民族集団にのみ民族自決権を認め、イスラエルの公用語からアラビア語を外すなど、イスラエルの市民権を有する先住パレスチナ人に対する差別を強化するアパルトヘイト法です。こうした問題が先鋭化する中で、冒頭のイベントへの不参加が、パレスチナ・イスラエルの双方の市民から切望されているのです。

1970~80年代にかけて多くのミュージシャンが南アフリカでの公演をボイコットすることで人種隔離政策撤廃に貢献しました。彼らは、アパルトヘイト体制下の南アフリカで公演活動を行うことが、黒人の文化活動を弾圧する差別政策への加担となることに気づき、それを拒否したのです。同様の行動が今イスラエルに対して求められています。

最近でもロードシャキーラローリン・ヒルブライアン・イーノなど、多くのミュージシャンがパレスチナの人びとの呼びかけに応え、イスラエルでの公演をキャンセルしたり、楽曲の使用を断っています。高田さんが参加されようとしているメテオール・フェスティバルでもすでに8名のアーティストがキャンセルを表明しました。

今月9日にイスラエルのミサイル攻撃による破壊されたガザのサイード・ミシャール文化センターのニダール・イッサ代表は、「これは、音楽や文化、ダンスまで含めたパレスチナ人のアイデンティティ総体に対する戦争行為だ」と述べています。メテオール・フェスティバルの開催中も、パレスチナの人びとはこのような攻撃を受け続けているということをどうか想起していただければと思います。

インド出身の映画監督ミーラー・ナーイルは、イスラエルでの映画祭に招待された際、次のように答えました。「占領が終結したときに私はイスラエルへ行きましょう。特定の宗教を他の宗教よりも優遇することをやめたときにイスラエルに行きましょう。アパルトヘイト政策が廃絶されたときにイスラエルにいきましょう」。

抑圧されている人々の声を尊重し、彼女と同様の対応をされることを私たちは心から望んでいます。

BDS japan 準備会

※BDS運動は、イスラエルに対するボイコット、資本引き揚げ、制裁を呼び掛ける国際的キャンペーンです。アパルトヘイト体制の南アフリカへの抗議運動をモデルに、イスラエルによるパレスチナ占領に抗議する、国際的なパレスチナ連帯う運動として展開されています。故ネルソン・マンデラは、「パレスチナ人の自由が実現されない限り、私達の自由はいまだ不完全なものである」と述べました。マンデラが率いたアフリカ民族会議(ANC)もBDS運動を支持しています。


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